『Razer Nari Ultimate』レビュー HyperSenseがもたらす新たな臨場感

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昨年末Razerより発表されたワイヤレスヘッドセットの『Nari(ナリ)』シリーズ。

上位モデルから『Nari Ultimate』『Nari』『Nari Essential』の3つがラインナップされており、今回は最上位モデルである『Nari Ultimate』を購入したので、今まで愛用してきた『ManO’War』との違いを合わせてレビューしていきます。

 

Nari Ultimateの特徴

サウンドに合わせて振動する『Razer HyperSense』

『Nari Ultimate』にはRazer初の『Razer HyperSense』が搭載されています。
これは特定のサウンドに合わせてイヤーカップが振動するというもの。音を物理的に感じられる機能です。

振動機能付きのヘッドセットは既にいくつか他社から発売されていますが、Razerは独自の機構によりただ振動するだけではなく、音の方向によってイヤーカップが個別に振動する仕様になっています。

従来のゲームパッドの触覚機能は、ゲーム中のキーイベントによるシンプルなフィードバックと振動だけでした。一方、Razer Nari Ultimate は、Razer HyperSense により、ゲーム音声の形状と周波数をピックアップして、リアルで豊かな触覚効果に変換します。振動も、ゲーム内におけるオーディオキューのどこで発生箇所に応じて、さまざまな強度で左右に正確に再現されます。これによりゲーマーはゲームで回りの状況を十分に把握することができます。

引用:Razer HyperSense

この機能は最上位モデルである『Nari Ultimate』にのみ搭載されています。特別なアプリケーションやデバイスは必要なく、Nariで再生されるすべての音に対応しているところがスゴい。イヤフォンジャックも搭載されているので、スマホやタブレットに繋いでも問題なく動作します。

上下方向も再現する『THX SPATIAL AUDIO』

ジョージ・ルーカスが創業したことで有名なTHX社の技術を用いた独自のサラウンドシステムです。THX社は2016年にRazerによって買収されました。

『THX SPATIAL AUDIO』は水平方向の音のみならず、上下の音(Z軸)も含めた360度の音を再現するRazer独自の技術です。無線接続時のみ機能します。

これにより自分の足音は下から、上空での爆発音や上階の足音もそれぞれの位置から聞こえてくるようになります。FPSなどのシューティングゲームでは非常に重宝する機能ではないでしょうか。

この機能は『Nari』シリーズ全てに搭載されているため、どのバージョンでも体験可能です。

ちなみにサウンドモードは『Razer Synapse』(ドライバソフトウェア)にてアプリケーション別に設定することが出来ました。(エクスプローラーに立体音響は必要なのか・・・?笑)

グレーのフレームが目を引くスタイリッシュなデザイン

Nari Ultimateはフレームの一部が少し明るめのグレーになっています。これがまた結構カッコいい。
公式ストアの商品画像では全てブラックになっているので、発売前後に若干のデザイン変更があったのでしょうか。

イヤーカップやヘッドバンド部分も良く出来ており、かぶるだけでフィットしてくれます。ManO’Warのヘッドバンドは長時間かぶっていると頭頂部が痛くなる時がありましたが、Nariでは今の所それもありません。
また、どうやらクッション部分に冷却ジェルを注入してあるらしく、熱が籠もりにくい処理が施されているようです。残念ながら現在冬のため効果は実感できず。部屋もヘッドセットもひんやりです。

重量は特に軽くはありませんが、これといって重く感じることもありませんでした。このサイズのヘッドセットであれば一般的な重さじゃないでしょうか。

ただやはりヘッドセットとしてはかなり大きい部類です。後ほど比較しますが、デカイなと思っていた『ManO’War』よりもイヤーカップ部分の厚みが増しています。

実際に使ってみないとわからないNariのスゴさ

とにかく臨場感がハンパない

正直ナメてました、HyperSenceとTHX SPATIAL AUDIOの組み合わせ。

「ヘッドフォンがちょっとブルブルするだけだろ笑」とあんまり期待しないで購入したのですが、再生する映像・ゲームによってはとんでもなくブルブルする。

バトルフィールド5 – 公式サイトより

ワイヤレス接続でBF5をプレイしてみましたが、戦闘中はもうほとんど振動しっぱなし。
自分の発砲音はもちろんのこと、爆発は近さに応じて強弱をつけてくるし、自分が被弾した衝撃すら伝わってくる。

加えて『THX SPATIAL AUDIO』まで動いてるもんだから上空を通り過ぎる戦闘機のエンジン音ですらリアル。爆弾投下した際の甲高い音がだんだん近づいてくる感覚もあるし、すげーすげー!って喜んでたら爆散しました。
ハプティクス(振動)の強度も設定可能で、MAXまで引き上げると過剰なまでに揺れまくります笑

ただし、ハプティクスをONにしていると足音が聞きづらいなと思う場面もありました。ゲームによってはON・OFF切り替えて使うのが良いかもしれませんね。

 

もちろんゲーム以外でも振動機能は健在です。
試しに低音が効いてそうな米津玄師 MV「Flamingo」を聴いてみましたが、こちらも揺れっぱなし。オーディオ機器としても優秀なので、音楽・映画鑑賞にもバッチリ。ただちょっと高音域が弱いかもしれない。

音声通話での使用感

ManO’Warに引き続き、相変わらず最高の性能です。文句なし。

音声は通信環境や相手の環境に左右されてしまうため一概には言えませんが、マイクに関してはかなりハイスペックで、自分が喋った声を的確に届けてくれます。
ただちょっと一般的なヘッドセットと比べて集音率が高いかな、といった印象を受けました。

マイクミュートもわざわざ通話アプリケーションを開かずに左側のボタンで出来るし、ゲームと通話音声のバランス調節もワンタッチで可能。これ以上音声通話に適したヘッドセットがあればぜひ教えて頂きたいレベルです。

『ManO’War』との比較

Razerのワイヤレスヘッドセットというと、『ManO’War』(2016年発売)がラインナップされていました。「今までManO’Warを使っていたが、新製品のNariも気になる」という方も多いのではないでしょうか。そんな私と同じ境遇の方向けの比較。

Nari Ultimate ManO’War
周波数特性 20 Hz~20kHz 20 Hz~20kHz
ドライバ 50 mm、ネオジム磁性体使用 50 mm、ネオジム磁性体使用
イヤーカップ内径 幅:56mm  長さ:67mm(楕円) 60 mm(円形) 
バッテリー Razer Chroma/HyperSense使用時
8 時間
Razer Chroma/HyperSenseなし
20 時間
Chroma使用時 14時間
Chromaなし 20時間
重量 非公開 375g
Synapse 3.0 2.0

内部スペックに関しては『Razer HyperSense』『THX SPATIAL AUDIO』が搭載された以外では(多少の違いはあれども)目立つような大きな変更はされてなさそうです。

ManO’Warの時は円形だったイヤーカップがNariでは楕円形に変更されています。個人的には楕円形のほうが耳にフィットしていい感じ。加えてHyperSenseの影響か、イヤーカップの厚みが0.5mm~1cm程度増えています(目測)。

Nari Ultimate(左)ManOWar(右)

また、イヤーカップ側面についた操作系も多少変更が加えられており、ManO’Warではマイクの音量調節だった左側のダイヤルがNariではゲームと通話音量の調節ダイヤルに、マイクミュートボタンがダイヤル押し込みから個別のボタンに変更されています。
私の使っていたManO’Warはマイクミュートボタンが壊れてしまったので、別ボタンになってくれたのは非常にありがたい。もちろんマイクミュート時はブームマイクの先端が赤く光ります。結構便利なんですよねこの機能。

重量がNariの方はなぜか非公開なので感覚になりますが、多少Nariのほうが重くなっています。恐らくこれもHyperSenseの影響でしょうか。多少増えてはいますが、そこまで気になる重量ではないと思います。

一番気になったのは、フル稼働時のバッテリー持ちの悪さ。8時間ってガチゲーマーだと1日2日使ってればすぐ無くなっちゃいますね。
正直Chroma(側面のRazerロゴが光る機能)に関しては被ってたら光ってるの見えなくない?と思って昔からオフにしてたのですが、HyperSenseだけでも結構バッテリーを食いそう。こまめな充電が必要そうです。

総評

良い点

  • HyperSenseによる高い没入感
  • THX SPATIAL AUDIOで360度の音を再現可能
  • 押しやすいミュートボタン/ミュート状態が分かりやすいマイクランプ
  • フィットしやすい楕円形のイヤーカップ
  • ゲーム音とマイク音のバランスを簡単に調節できるミキサー機能

悪い点

  • バッテリー持ちの悪さ
  • ゲームによっては邪魔になるHyperSense
  • 多少重い
  • 高音域が弱い(ゲーミングヘッドセットだから仕方ないけど)

 

バッテリー持ちの悪さなど多少マイナス点はありますが、総じてRazerらしいハイクオリティなゲーミングデバイスです。よく「無線は遅延が云々」って意見を見かけますが、Razerのワイヤレスヘッドセットに遅延は一切ありません。(断言)

現在、NariシリーズはRazer公式ストアでのみ取り扱われています。価格はNari Ultimateが26,880円、Nariが19,880円、Nari Essentialが12,980円。
海外からFedExを使っての発送となるため、少なくとも3~4日かかります。私の場合は3日で到着しました。

※4/6追記
Amazonでの取扱が開始されていました。Razer公式で買うより安いですし、届くのも多分早いと思います。気になった方は下のリンクからどうぞー!

金額も金額なので(2万円後半)、ワイヤレスヘッドセット入門におすすめするか?と言われればおすすめはしませんが、かといって最初にNari Ultimateを買うのはアリです。確実に満足出来ます。
ただHyperSenseに関しては好みの問題なので、搭載されておらず値段の一回り安い『Nari』(通常版)も賢い選択でしょう。私は信者なのでなんの迷いもなく一番上のUltimateを買いました。かしこいなあ。

Razer製品は有線のヘッドセットも展開しています。ワイヤレスに比べて安価なので、そちらを検討してもいいでしょう。

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